山奥のキャンプでの神社の罰
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ある山中にあるキャンプ地でのキャンプの話です。
そのキャンプ場は深い山中、とは言えませんでしたがそれなりに山の奥の方にありました。
ちょうどレジャーシーズンだったので、人ごみを避けるためにあえて不便そうなそのキャンプ場を選んだのです、その選択が功を奏し、周辺でキャンプをしているのは私たちだけでした。
それなりにキャンプの経験があった私たちは、多少の不便さなら無視してキャンプをできました。
その日も、早く着きすぎたこと以外は特に何も問題は起こりませんでした。
ただ、本当に暇だったのです。
近くに川が無かったので魚釣りもできず、かと言って山の幸の恩恵に預かれるほどの知識を持ったメンバーはいなかったので、食料の調達はできませんでした。
とは言え、食料は余分に持ってきていたので心配はありませんでした。
余りにも暇なので、私を含めた数人のメンバーは、周辺に何かないかと探してみました。
集団行動だったので効率は悪かったですが、どの道暇でしょうがなかったので問題ありません。
ある程度の散策が終わったところで、私たちは朽ち果てた神社を見つけました。
最後に人の手が入ってからかなりの時が経っていたようで、原型はほとんど残っていませんでしたが、賽銭箱らしき物はしっかりと原型を留めていました。
信心深い私は、キャンプの無事を祈るためにお賽銭(と言っても10円でしたが)を入れて手を合わせました。
他のメンバーも次々にお賽銭を入れていきましたが、財布を持ってきていなかったメンバーの一人が、賽銭箱の中に木の葉を入れました。
「罰が当たるぞ」と忠告しましたが、彼は聞く耳を持ちません。
そして、それは現実となります。
その日の食事で、彼だけが食あたりを起こしたのです。
同じものを食べたはずなのになぜ彼だけ、と思いましたが、散策に出ていたメンバーは彼の愚行を知っていたので、自業自得と思っていました。
とりあえず、歩けるうちに先ほどの賽銭箱までたどり着き、10円玉を貸して賽銭箱に入れさせました。
彼の食あたりはすぐに治ったそうです。
キャンプからの帰り際、無事に帰れることを祈って全員でお賽銭を入れに行きました。
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