私はキャンプに行った時の朝は、通常よりも早めに起きるように心がけています。
普段から早起きの私ですが、キャンプの時だけはなるべく意識して早起きするようにしているのです。
目覚ましをかけると全員に迷惑がかかるので、自力で起きれるように意識する必要があります。
無論、限界はあるわけですけども。
可能な場合、入口に近い場所で寝させてもらうようにしているので、早く起きれたときは外に出て空気を吸うようにしています。
夜明けのタイミングだと、いつも以上に朝日が綺麗に見えるので、これも楽しみにしています。
とは言え、このような比較的健康的で健全な理由で早起きを心がけているわけではないのです。
キャンプで早起きを心がける最大の理由は、起きたメンバーからの何かしらのイタズラを回避するためなのです。
大抵の場合は、一番寝坊したメンバーが顔に落書きをされてしまうのです。
しかも、目覚ましでも起きなかった寝ぼすけさんならともかく、私のように目覚ましよりも早く起きたメンバーによって、目覚ましをセットした時間よりも早くイタズラを敢行されることもあるのでたまったものではないのです。
別段、命に関わるようなことはされませんが、やはり気分が良いものではありません。
そりゃあ、水性マジックで書かれたのであれば、洗い流すのは簡単なのですが、よりにもよって油性マジックで落書きをされてしまうと手持ちの道具では汚れを落としにくいのです。
最終的には帰るまで完全に落書きを落とせずじまいになることだってあります。
それが帰りの運転担当だったりすると、それはもう目も当てられません。
私ではないですけども。
一度、驚かされたことはありました。
私は既に起きていて、夏の朝の涼しい時間を外で満喫していた時です。
急に大きな音がキャンプ場に響き渡ったのです。
その音は、どうにも「銃撃」の音のように聞こえました。
それも私たちのテントが設営されている場所で鳴り響いているように思えました。
次の瞬間には、私は犯人の顔が思い浮かびました。
私が荷物を確認している時に、偶然にもメンバーのひとりの私物を見てしまったのです。
それは雑誌か何かで見かけた、目覚ましの音が銃声で人を驚かせるのに最適な目覚まし時計でした。
ああ、あれの音か、と、私は慌てふためいているであろうメンバーのもとにゆっくりと歩いて行きました。
他にキャンプ客がいなかったから良いものの、もしいたらどうするつもりだったのでしょうか。