キャンプでの魚釣りとキノコ
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お腹が減ると、人間とは何をし始めるか分かったものではありませんね。
ある年のキャンプでは、キャンプ場の近くに川が流れていて魚がたくさん釣れることで有名でした。
何度か来たことがあって、その度に川の恵みを満喫していました。
そのキャンプの際も、川魚でお腹を満たすつもりでした。
何せ、毎回持ってきた食料のほとんどを持って帰るくらいに魚が釣れてしまうので、今回は食料を何も持参せず、調理器材と調味料だけで魚を食べまくるつもりでした。
しかし、その年ではなぜか魚が一匹も釣れませんでした。
それどころか、毎年川のあちこちで見かけた魚も一匹も見えません。
つまり、釣れないというよりも魚がいないのです。
特に大雨が降ったとかいう情報は入っていなかったので、川の増水とかはなく、なぜ魚がいなかったかは全然分かりませんでした。
食料が確保できないことを理解したメンバーは、今度は山の幸の恩恵にあずかろうと考えましたが、山菜や果物の姿もなく、あるのはキノコ類だけでした。
今回は、キノコに詳しいメンバーが風邪で欠席していたので、食べられるキノコかどうかは判断できませんでした。
しかし、そのキノコを食べようとしたメンバーがいました。
「お前、それ毒キノコかもしれないからやめとけって!」
と全員で静止しましたが、「朝から何も食ってないんだ!」と言って、そのキノコを焼き始めようとしました。
既に網は熱してあるので、すぐにキノコはいい音をたてて焼かれ始めましたが、とても食べられそうな匂いとはかけ離れた悪臭が立ち込めてきました。
すぐに網から離し、そのキノコを捨てました。
さすがの空腹の彼もあの匂いには耐えられなかったようで、食べるのは諦めました。
何とか近くの街まで戻って食料を調達し、事なきを得ましたが、ちょっと痛い出費にはなりました。
帰ってからキノコの特徴を元に調べてみると、見事に有毒のキノコでした。
しかも、下手をすれば死に至るほどにヤバい奴でした。
それ以降、彼はキノコ嫌いになったそうです。
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