熱いものを触る時に軍手を装着してから触ることで手を保護できますが、それを濡らしてしまうとひどい目に遭います。
いつもであれば魚釣りを担当するのですが、そのキャンプ地の川には魚がいないことが分かっていたので、この日は調理担当に甘んじることにしました。
飯盒炊爨によってご飯を炊いていました。なにせメニューがカレーだったので、ご飯が無ければ始まりません。
その時に用いていたのが、鉄の棒に飯盒を吊るして焚き火で炊く方法でした。
飯盒炊爨自体は何度か経験していたので問題ありませんでしたが、鉄の棒に吊るすタイプは初めてでした。
炊き上がった飯盒を下ろそうとするときには、どうしても鉄の棒に触らなくてはいけません。
そこで、軍手を装着して持とうとしますが、軍手一枚ではとても熱された鉄の棒を触ることができませんでした。
熱すぎてやけどをしてしまいます。
そこで軍手をもう一枚装着して耐えしのごうと考えましたが、どうやらこの一組しかないようです。
このままでは鉄の棒が冷める前にご飯が駄目になってしまうと慌ててしまいましたが、軍手を濡らせば熱さを誤魔化せるかもと考え、川の水で軍手を濡らしてからトライしてみました。
勇んで鉄の棒を持つと、先程以上に急激に熱くなり、悲鳴をあげながら手を離し、軍手を急いで外しました。
そこには、鉄の棒を握った部分が真っ赤にやけどを負っていました。
すぐさま冷やしたので大事には至りませんでしたが、どうやら軍手の水分が鉄の棒の熱で急激に温度を上昇させ、蒸気となって手を火傷させてしまったというわけです。
漫画だと、火事の現場に水を被って突っ込むシーンとかがあるので、それを真似したのが間違いでした。
友人にもひどく怒られました。
やけどした部分はひどい水ぶくれを起こし、皮も剥けて痛みが増しました。
今でも若干の傷跡が残っていますが、特に痛みや後遺症も無いので、あの日の教訓を忘れないための目印としています。
濡れた軍手や布製品で熱いものを持ってはいけません。
耐熱効果の高いミトンなどを持っていきましょう。