見た目ではわからないことが多いということを実感した話です。
大学時代に所属していたサークルで、ゴールデンウィークを利用して山にキャンプに行くことになりました。
夜は冷えるということで、シュラフを用意していくことになりましたが、サークルの備品としてシュラフを持っていたので、それを使うことになりました。
シュラフの数も、参加するメンバー分がストックされていたので安心しました。
シュラフには「春用」と書かれていました。
ゴールデンウィークは春ですからね。
キャンプ地に到着した私たちは、さっそくテントの設営など、必要な準備を行ってから釣りを楽しみ、その魚や持ってきた肉や野菜を焼いて食べました。
日も沈んでしまい、食事も終わったのであとは眠るだけ。
設営済みのテントに入り、それぞれのテントで話でもしようかということになりました。
結局、朝まで話し込むことになりました。
テント内での話が盛り上がったからではありません。
寒いのです。
持ってきたシュラフは今の季節に合う「春用」のシュラフでしたが、後になって調べてみると、対応する気温は12度までだったのです。
その時の気温は6度を下回っていたあたりだと思います。
何にしても、12度なんてとっくに下回る温度で、このシュラフでは寒さを凌げるわけがありませんでした。
とにかく寒くて、それでいて他に防寒具を持ってきていなかったので、この寒さのまま朝を迎えなければなりませんでした。
しかし、寒くてとても眠ってられません。
誰かが「寝たら死ぬぞ」なんて冗談半分で言ってきたので、全員で袋叩きにしておきました。
結局、寒さのせいで眠れず、一睡もしないままに朝を迎えることになりました。
とても眠れるわけがなかったので、とにかく話を続けることにしました。
寒さと退屈の両方に負けるわけにはいかなかったのです。
話が途切れたら、順番にトークのお題を決めて、無理にでも会話を続けました。
もう一つのテントでもそんな感じだったようです。
寝具は、対応する温度にあったものを持っていきましょう。
キャンプ地の気温も事前に調べておかないと予想外に寒いことがあるので注意しましょう。